大里酒造とは?

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創業は江戸末期。革新を続ける蔵元

大里酒造の代表銘柄「黒田武士」

福岡を愛する友添健二としましては、「酒は呑め、呑め、呑むならば、日の本1のこのやりを、呑みとるほどに呑むならば、これぞまことの黒田武士~」と、福岡の民謡・黒田節を口ずさんでしまいます。

大里酒造は創業が江戸末期の1835年と歴史ある蔵なんですが、実は、友添本店の付き合いは最近なんです。
筑豊・嘉麻市周辺でずっと商売されていたので、なかなか福岡市の方でお見かけすることがなくて。
今の8代目蔵元・大里至社長になって、積極的に福岡にも進出されるようになり、友添本店にもお酒を置くようになったわけです。

トラディッショナルな酒造り 薪を焚く理由

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大里社長と知り合って感じたのは「こだわるポイントが興味深いなあ」ということ。
40代後半とまだ若いのに、酒造りがトラディッショナルなんです。

蔵を初めて訪問した時、お酒の熱殺菌をする火入れ(瓶燗)を見て、とっても驚きました。
薪を焚いて釜のお湯を沸かし、酒瓶を入れて殺菌しているんです。
「いつの時代の方法やろ?」と、昔にタイムスリップしてしまいそうになったのを思い出します。

科学技術が発達している現代で、時代錯誤に見られてもおかしくない火入れ手法ですが、東京農業大学で醸造学を学んでいる大里社長にとっては、理にかなった方法だそうです。
「非効率に見えるかもしれませんが、釜の癖をわかっていますし、われわれ大里酒造にとっては、もっともおいしくお酒が造れる方法なんです」

そう、大きな体の大里社長が顔をほころばせながら、薪を焚く理由を答えてくれました。

小規模で伝統的な手法で造る清酒

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62度で10分間。
釜でじんわりと熱を加えているから急激な温度上昇がなく、お酒の風味を逃しません。
一般的に低温殺菌の牛乳がおいしいと言われる理由と同じなのだそうです。

大里酒造を眺めていると「クラフト酒」という言葉が浮かびます。
小規模で伝統的な手法で清酒を造っていること。
大量生産の現場ではできない酒造りを行っていること。

とは言え、8代目は東農大で醸造酒(ワインだそうです)の研究を続けていただけあって、最新の技術にはとても敏感です。
「伝統は守っていたらなくなりますから」と昔ながらの手法に、固執しているわけでもありません。
薪を焚く火入れ方法も、もっと良い方法があるのなら、変えることもいとわない感じです。
古くて良いものに、新しい技術を足しながら、革新を続けている蔵元なんです。

呑むほどに味わいがにじみ出る黒田武士

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トラディッショナルでありながら、現代的でもある、大里酒造の日本酒造り。
その清酒の味わいはと言うと、意外や口当たりが良くて今風の味わいです。

と言いつつも、やはり「黒田武士」。
芯がすっと1本通っていて、呑むほどに味わいがにじみでます

大里酒造の「クラフト酒」は今後、どのように進化していくのか、友添はとっても楽しみで仕方ありません。

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